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デザインLAB

木とタイルの良い関係。

いま、あたたかみのある自然素材として「木」に注目が集まっています。ナチュラルテイストの空間だけでなく、和、インダストリアル、クラシックモダンなど、さまざまなスタイルの空間で「木」が使われるようになってきました。変化の激しい時代のなかで、ココロを癒してくれるような、心地よい空間を求める人が増えているのかもしれません。

さまざまなスタイルで木を使う際、ポイントとなるのが「木と他素材をどう組み合わせるか?」ということですが、さまざまな素材があるなかで、タイルは、木との良好なコーディネートが期待できる素材です。

木とタイルを素材として比較すると、「やわらかい木」と「硬質なタイル」、「マットな木」と「釉薬の光沢」など、“対比”される面が思い浮かびますが、根底の部分では、自然素材から生まれるタイルは木に通じる“あたたかみ”を持っており、だからこそ、トータルで見たときに木とよく調和し、コーディネートしやすいのだと思います。

今回は、いくつかの事例を通じて「木とタイルの良い関係」を感じていただこうと思います。

質感としては冷くてつるっとしているのに、どこか人の手のぬくもりが感じられるタイルは、木とたいへん良く調和します。
たとえば「レトログレイズ」は、懐かしくやわらかい表情を持つタイル(画像01)。職人の手作業や窯のなかの火がつくり出す、焼き物らしい色むらや色のばらつきが、現代の技術で表現されています。釉薬のゆらぎのある光沢感が、木を使った空間にさらなる深みを与え、人間的で心地よい空間を演出します。

マルモガラス
マルモガラス

画像02 マルモガラス

「マルモガラス」は、クリアガラス、フロストガラス、天然石を組み合わせたミックスモザイクで、木と調和しやすいあたたかみのある色調がそろっています(画像02)。天然石の柄が生きる大き目の形状で、くっきりとした流れ模様は木目との相性も良好。空間にリズムを生み出します。

「パールミックスNX」も、あたたかみのある色あいのミックスモザイク(画像03)。煌くパールカラーのガラスとエレガントな天然石「ロイヤルボテチーノ」の組み合わせが、木を使った空間に、上品な華やかさを与えてくれます。

「ドリップガラス」は、その名の通り、雫のような形状を持つガラスモザイク(画像04)。ゆらぎのある有機的な形状とガラスの透明感が相まって、水の流れのような表情を生み出します。白木など明るい色調の木とも良く合い、動きのあるいきいきとした空間を演出します。

これらのタイルのように、木となじむだけでなく、その空間にリズムや華やかさ、動きなど、別の魅力を与えることができるのも、タイルの特長のひとつと言えるでしょう。

ヘキサミラー
ヘキサミラー

画像05 ヘキサミラー

一方、木と対比させることで空間を演出するタイルもあります。
「ヘキサミラー」は、ミラーやガラスの硬質な輝きが特徴で、マットでやわらかみのある木との“対比”となるタイルです(画像05)。ガラスの奥にあるヴィンテージ調の表情に深みがあり、木となじむ要素も持っているため、絶妙なバランスを保ちながら、木を使った空間のなかでアクセントとなることができます。

ミアラピス
ミアラピス

画像06 ミアラピス

タイルは、木とさまざまなスタイルとの“つなぎ”のような役割を果たすことも可能です。
「ミアラピス」は、細かい砂の粒、スレート、大理石という3つの石柄を重ね合わせた独創的なデザインのタイルで、ダイナミックなのに主張しすぎず、木とのコーディネート性も良好です。木のやわらかさや自然の木目に対して、タイルの硬質さやおだやかな石柄がアクセントとなり、互いに引き立て合ってモダンな空間を創出します。

ウッドタッチ

画像07 ウッドタッチ

さて、「木」がトレンドとなるなかで、「木を表現したタイル」もさらに進化しています。
「ウッドタッチ」は、木目の柄と凹凸がシンクロしており、見た目はもちろん、手で触っても木の表情をリアルに感じとることができます(画像07)。もちろん、タイルとしての耐久性や清掃性の良さも併せ持ち、さまざまなシーンで活躍する素材です。内床タイプと外床タイプを揃え、内外が一体となった空間もデザインできます。

いかがでしたか?
木となじみ調和するタイル。木と対比することでアクセントとなるタイル。木と各スタイルの“つなぎ”の役割を果たすタイル。リアルな木の表情を持つタイル。
木がトレンドになっているいまだからこそ、タイルという素材にさらに注目していただければと思っています。

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