パッシブ設計で快適&環境負荷の少ない住まいを実現

GLOBAL REPORT 01パッシブ設計

01パッシブ設計で快適&環境負荷の少ない住まいを実現

世界では「窓の大開口化」が一つのトレンドに

断熱に対する意識の高さから、欧州は“小さな窓”が主流と思われがちですが、実は近年、欧州でもアジアでも、外の自然・景色を住まいに取り込む“大きな窓”がトレンドとなっています。ドイツをはじめとした環境先進国では、太陽の熱や光、風といった自然のエネルギーをできるだけ活用して、快適かつ環境負荷の少ない住宅を実現する「パッシブ設計」の考え方が浸透。パッシブ設計においては、窓は断熱だけに重きが置かれるのではなく、日射熱や自然の光・風を採り込む機能もきちんと考慮しながら選択することが求められます。
欧州ではパッシブ設計の考え方が浸透しているのに対し、日本では、高性能設備を用いて能動的に住まいの省エネ化を実現する「アクティブ設計」の考え方が先行。窓選びの基準は断熱のみに焦点が当てられ、その結果、窓はより小さく少なくすることが正解という認識が広がりつつありましたが、2023年、窓の性能を示す表示制度が見直され、下記のラベルのような断熱性能と日射熱取得率の両方の性能表示が推奨されるようになりました。今後は日本でも、断熱+自然エネルギーを活用するパッシブ設計の観点で最適な窓を選ぶ方向へシフトしていくことが予想されます。

海外では、アルミ窓の採用が増加

アルミ窓はこれまで断熱性が課題とされてきましたが、海外では、樹脂窓の性能と遜色ないものも登場。強度やデザイン性などの価値が再評価されています。

海外では、アルミ窓の採用が増加
窓の性能表示ラベル(国土交通省)

2023年、断熱性能に加えて日射熱取得率の表示が推奨されるようになりました。

窓の性能表示ラベル(国土交通省)
欧州では「LCA(ライフサイクルアセスメント)」での環境性能評価が主流に

GLOBAL REPORT 02ライフサイクルアセスメント

02ライフサイクル全体でCO2排出量を見える化し削減する動きが加速

欧州では「LCA(ライフサイクルアセスメント)」での環境性能評価が主流に

年々深刻さを増す気候変動の影響により、2050年には世界で2億1600万人※1が住居を追われると言われています。地球の気温上昇を抑えるためには脱炭素化を推進する必要がありますが、全世界のCO2排出量の約37%を占めているのが実は「建設部門」※2。その内訳を見てみるとエンボディドカーボンとオペレーショナルカーボンがそれぞれ50%となっており、世界では建設部門の脱炭素化に向けてエンボディドカーボンとオペレーショナルカーボンを合わせたライフサイクル全体でCO2を削減する動きが加速しています。そのような状況の中、欧州ではLCAに関する情報開示の流れが生まれています。LCAとは、原料の調達から生産・流通・製品の使用・廃棄・リサイクルに至るまでの一連のライフサイクルを対象に、環境負荷を定量的に評価するための手法。欧州のさまざまな国がLCA算定に関してルール化する方向へ動き出しています。また、日本においても、国土交通省がライフサイクル全体でCO2排出量をマイナスにする「LCCM住宅(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス住宅)」の普及を積極的に推進しており、今後日本でもLCAが主流になっていくことが予想されます。

※1 出典:世界銀行「GROUNDSWELL PARTII―ACTING ON INTERNAL CLIMATE MIGRATION」(2021年)
※2 出典:wbcsd(持続可能な開発のための経済人会議)資料より

「LCA(ライフサイクルアセスメント)」の概念図

LCA(ライフサイクルアセスメント)の概念図
欧州のLCA算定に関するルール(事例)
欧州のLCA算定に関するルール(事例)
ライフサイクル全体での「窓のCO2排出量

ライフサイクル全体での「窓のCO2排出量」

03LCAを用いた「窓の排出量評価」

未来にも最適な窓を実現するためにLCAを用いた「窓のCO2排出量評価」を採用

カーボンニュートラルの実現に向けて、これからは、窓もライフサイクル全体でCO2排出量を減らしていくことが求められます。GREEN WINDOWでは、原材料の調達から製造・輸送・使用・廃棄に至るまでのCO2排出量を算定・評価し、窓の環境性能を測る一つの指標としてその数値を公開しています。

ライフサイクル全体での窓の
CO2排出量

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地域別に見たライフサイクル全体の
CO2排出量

GREEN WINDOWでは、ライフサイクル全体での「窓のCO2排出量」を地域別に見える化。
CO2削減に有効な方法は地域によって異なることがわかりました。

地域別に見たライフサイクル全体のCO2排出量図

PROPOSAL

世界では「窓の大開口化」が一つのトレンドに
「地域に最適な窓」のご提案

日本は南北に長く、北は亜寒帯から南は亜熱帯まで、さまざまな気候区分に属しています。地域によって気温や日射量がまったく異なり、また、立地条件もさまざまです。
GREEN WINDOWでは、そうした日本特有の気候条件を考慮した上で、 LCA手法を用いた定量的なデータをもとに「地域ごとに最適な窓」をご提案します。

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